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うつ病は遺伝するのか

遺伝する うつ病の原因は完全には解明されていないものであり、現状で原因と考えられているものも、まだ「その可能性が高い」という範疇を出ていません。しかし、かなり高確率で原因であろうと考えられている要因もあります。遺伝の影響はどうでしょうか。精神科系の疾患は遺伝するといううわさは本当でしょうか。

何をもって遺伝というか

頭の良さは遺伝するとか、虚弱体質は遺伝するとかいう場合、その遺伝という言葉はかなり曖昧な使い方をされているといえます。そもそも、頭の良さといっても具体的にどういう定義で判断しているのかが疑問です。また、体質についてもどこで線引きするかによって感じ方が変わります。

つまり、そもそも判断基準の定義があいまいな状態では遺伝するともいえるし、遺伝しないともいえるのです。精神科系の疾患は遺伝するという話をする人も多くいますが、ある家系で罹患した世代が続くのを間近で見ていれば遺伝するという印象は強くなるでしょう。反対に、その人以外の親族に罹患者がいないケースでは遺伝はないと考える率が高くなります。

そもそもみんな遺伝

ところで、わたしたちのからだは全部親から受け継いでできていることは否定できない事実です。顔が似ているのも声がそっくりなのも代々受け継がれた家系の特徴です。つまり、DNAが継承されている。これは間違いなく遺伝です。そうすると、疾患になりやすい体質というものも遺伝していると考えることはおかしくありません。

実際の話として、自分から申告しない人が多いこともあり、うつ病の遺伝確率が何パーセントあるかというデータはなかなか収集するのが難しいもの。もしそのようなデータがあったとしても、信ぴょう性に問題があると考えられます。サンプル数が少なくては統計的な意味はないでしょう。

遺伝があったとしても後天的な要因で発症する

さて、結局のところ遺伝はうつ病の発生原因となるのでしょうか。影響が無いといいきることは難しそうですが、ここで肝心なことは、遺伝だけがうつ病になるかどうかを決めるわけではないということです。優秀な頭脳を持つ両親から生まれた子供の頭脳は基本的に優秀な筈ですが、両親と同じようにはならないことも多々あります。これは、遺伝だけがその人の人生を左右する要因ではないことを物語っています。

うつ病になりやすい体質を遺伝的に持っていたとしても、実際にうつ病になるかどうかは別の話なのです。置かれている環境や自身の生活習慣などさまざまな外的要因も大きく影響するでしょう。

もし、身内にうつ病にかかった人がいたとしても、うつ病になりにくい生活を心がけていればそれほど心配する必要はありません。遺伝するのではないかという不安のストレスの方が問題です。